佐久キリスト集会

人生の海の嵐

大黒屋光太夫(だいこくやこうだゆう)という江戸時代末期の船頭をご存知ですか?彼は鎖国が厳しかった江戸末期にロシアに渡っただけでなく、日本人で初めてピアノの旋律に触れた人でもあります。

ある時、江戸に向けて船で出港した時、海で嵐に遭遇し、ロシア人でさえも難破してしまうアリューシャン列島に漂着します。そこで4年間滞在し、ロシア語を覚え、なんとロシア人たちをも率いてロシアに脱出します。
到着したロシアで当時の女帝、エカチェリーナ2世から許可をもらい、日本に帰ってくるという異色の経歴の持ち主です。

そして、彼はロシアでキリストの福音にも触れました。

今日のメッセージテーマは、『人生の海の嵐』。大黒屋光太夫のように本当の嵐に遭遇することは珍しいかもしれませんが、私たちの人生には、しばしば嵐のような困難が襲いかかってきます。

船に乗って海に出る者
大海で商いをする者
彼らは見た。主のみわざを
深い海でその奇しいみわざを。
主が命じて
激しい暴風を起こされると
風が波を高くした。
彼らは天に上り深みに下り
そのたましいはみじめにも溶け去った。
彼らは酔った人のようによろめき
知恵はことごとく飲み込まれた。
この苦しみのときに彼らが主に向かって叫ぶと
主は彼らを苦悩から導き出された。
主が嵐を鎮められると
波は穏やかになった。
波が凪いだので彼らは喜んだ。
主は彼らをその望む港に導かれた。

新解約2017、旧約聖書:詩篇107篇23~30

暴風の中に現れる神様

私たちが嵐に遭遇していると感じるとき、それは神様あなたに現れようとされているのかもしれません。

『Amazing Grace(アメイジング・グレイス)』という有名な賛美歌を作ったジョン・ニュートンはもともと奴隷商人でした。そんな奴隷商として航海していたある時のこと、彼は激しい嵐に遭遇しました。
そこで彼は聖書の神に向かって『もしあなたが居られるのでしたら、どうぞ嵐を鎮めて助けてください。』と祈り、神は彼に応えられ、嵐は鎮められました。
生きて働かれ、助けてくださる神に出会い、それ以来彼は奴隷商人をやめて、自分が売買した人たちを買い戻し、故郷に返しました。

嵐を鎮め、導かれる

この苦しみのときに彼らが主に向かって叫ぶと
主は彼らを苦悩から導き出された。
主が嵐を鎮められると
波は穏やかになった。
波が凪いだので彼らは喜んだ。
主は彼らをその望む港に導かれた。

と、聖書に書いてあるように、神様は私たちを助けてくださいます。私たちはこの方を信頼し、このかたと一緒に人生を歩むことができるのです。